肝臓がんでは肝臓細胞から発生するタイプと、肝臓内部の胆管に発生するタイプの二種類があります。
主な原因は肝炎ウイルスに感染し、慢性肝炎や肝硬変と進行していくことにあります。
繰り返し炎症が起きることで異形細胞が発生しガン化していくものと見られています。
成人に起きるのが一般的ですが、子どもにも特有の肝臓がんを発症することがあります。
一方で膵臓がんは、十二指腸との境付近に発生する膵頭部がんと、膵臓の中央や後ろなどの膵臓体部にできるタイプの二種類がしられています。
いずれも膵臓内部の膵管に発生するのが特徴です。
明確な原因は明らかになっていませんが、糖尿病に罹患していたり慢性膵炎を抱えている患者さんでは膵臓がんが発生する傾向が高いとされています。
胃がんはかつては、日本人が罹患するがんの一位だったこともあり、食塩の多い食生活が要因とされてきました。
最近では胃がんリスクを高くする要因として、ピロリ菌感染が重要と認識されています。
ピロリ菌が酸性の胃酸を中和する能力を備えており、慢性胃炎を発症することがあります。
慢性的な炎症が刺激となって、胃がんを発生させるわけです。
これに対して大腸がんは、近年患者数が急増しており特に女性ではその傾向が顕著です。
発症には食生活が関与しているとみられており、肉類などを多く摂取する欧米スタイルの食生活を送ると発症リスクが高くなることが疫学的にもしられています。
肉類中心の生活では食物繊維が不足するため、便秘になりやすく腸壁が発がん物質に長時間暴露ｓれることが主な要因と見られています。
泌尿器に発症するがんで代表的なのは、腎がんと膀胱がんです。
腎がんは成人に発生するタイプと幼少期に発生するウイルムス腫瘍に分けることができます。
ウイルムス腫瘍は遺伝子疾患と併発することがあり、何らかの遺伝子異常が要因となっているとみられているようです。
これに引き替え成人の腎がんの要因は明らかではありません。
膀胱がんに発生するのは移行上皮細胞から発生するのが大半です。
移行上皮細胞は膀胱から腎臓にまで分布している組織で、膀胱がんが発生すると腎がんも経過観察の途中で発見されることがあります。
膀胱がんは有機溶剤を取り扱う職種の労働者に発生することが多いことが知られています。
また慢性化した膀胱炎なども要因の一つと考えられています。
食道がんは咽頭から胃にかけての部位に発生するがんのことで、組織型のほとんどは扁平上皮がんです。
要因として重要なのは逆流性食道炎になります。
食後に胃液が逆流することが刺激になり、慢性的に炎症状態となりやがて異形細胞が発生しガンへとつながります。
また熱い食事メニューが好きな傾向があると、食道がんの発症リスクが高いとされています。
肺がんは気管支などに発生するタイプと、肺実質組織にできるタイプに分けることができます。
気管支に発生するタイプの要因は喫煙習慣です。
これに対して肺の実質に出来るタイプ（腺がん）は、喫煙習慣がない方でも発生し、年齢の若い女性でも発症することがあります。
そのため腺がんはホルモンの影響なども発症に関与しているとの見解もあります。
ストレスは万病のもとと言われており、がんを発症させるリスクファクターにもなります。
食事の栄養バランスを考えたり肥満を解消させるためのダイエットをしたり適度な運動を習慣づけたりなど、がん予防のために努めるべきことはたくさんありますが、ストレス解消を意識してメンタルヘルス対策を講じるというのもその一つです。
メンタルヘルスやストレス解消につながることについてですが、自律神経のバランスを正常に保つために早寝早起きを心がけて睡眠時間を毎日たっぷりと確保する、趣味に没頭したりスポーツで汗を流したりアクティビティを楽しんだりなどのリフレッシュできる時間を作る、辛いなと感じたが無理したり我慢したりせずに思い切って休息を設けるなどがあります。
がんはさまざまな要因で罹患しますが、そのひとつに遺伝子というのがあります。
がんになりやすい遺伝子を持っていることが原因となるため、逆に考えればリスク検査を詳細に行うことががん予防の対策に繋がるということですよね。
遺伝子検査を行えば、がんに罹るリスクを知ることが可能で、予防だけでなく早期発見の可能性も持つことが出来るということです。
がん予防は当然のことながら、日頃の生活習慣等に気を配ることが大切ですが、どうも家系にがんに罹った人が多いなどという場合は、遺伝の要素が絡んでいないとも言い切れませんよね。
早期発見や予防方法のひとつとして、今後は遺伝子レベルでの検査が大きく貢献する時代となるのではないでしょうか。
日本人の死因のトップとされているがんなので、誰しもかかりたくない病気と言えるのではないでしょうか。
健康に生きるためには、がんにかからないように健康なうちに予防しておくことが大切です。
がん予防のポイントはいくつかありますが、代表的なのがお酒とタバコです。
特にお酒とタバコの両方を組み合わせることにより、食道がんの罹患リスクが大きく上がることも研究で発表されています。
もちろん単独でもがんのリスクを高めることになるので避けたい嗜好品ではありますが、喫煙と飲酒の両方を組み合わせて日常生活で習慣化しているという人は、どちらか一方でも見直すことでがんの罹患リスクを大きく下げることができます。
健康のタンにも今の生活を見直しておきましょう。
今やがんは誰にでも罹る可能性がある、稀な病気ではなくなりました。
でも、出来ることなら罹りたくはないですよね。
がん予防の方法は複数ありますが、そのひとつが体重維持ということです。
太り過ぎないように運動をする習慣をつけることが重要です。
運動と言っても、何も筋トレをやったり激しいスポーツを行うことではありません。
まずは、軽くウォーキング辺りから始めてみてはいかがでしょうか。
運動によるがん予防で大切なポイントは、継続して行うということです。
毎日外を散歩することが習慣になれば、十分に軽い運動になりますし体重維持にも貢献してくれるはずです。
モチベーションを上げるために、お気に入りのスポーツウェアや靴を購入するというのも良いアイデアですよね。
がん予防のポイントとして、減塩というのは非常に重要です。
塩分摂取量が多いと、胃がんになるリスクが高くなります。
そこで減塩を普段の食生活から心がけると良いです。
例えば汁物や麺類を食べる時は、汁を残すとか、醤油などの調味料は料理にかけるのではなく、つけたりたらすようにすれば塩分を少なくする事が出来ます。
また塩鮭や漬物など塩分が沢山含まれている食べ物は、回数や量を減らすように心がけましょう。
他にも加工食品を食べる時は、塩分がどれくらい含まれているか栄養表示成分を毎回確認するという習慣をつけるだけでもだいぶ変わってきます。
それからがん予防として、野菜を沢山取るというのも大切なポイントです。
とにかく毎日野菜を食卓に並べるという事を心掛けましょう。
しかし毎日山盛りのサラダを食べ続けるというのも難しいので、お浸しにしたり煮物にしたり、加熱して見た目の量を減らすとかなり食べやすくなります。
「食べ物の焦げた部分を食べるとがんになる」という俗説が、世間には広まっています。
それはただのウワサなのか、それとも真実なのかを専門家に確かめてみると、真実という答えが返ってくるでしょう。
というのは、焦げの中にはわずかですが発がん性物質が含まれているので、それが原因で発症する可能性があるからです。
ただし、その発ガン性物質というのは、体に影響を与える量になるまで何十年も同じものを食べ続けなければいけません。
つまり、焦げた食べ物をたまに食べるくらいで、そんなに心配することはありません。
念の為、がんになるリスクを低くしたいならば、いろいろな種類の食べ物を食べましょう。
また、がんを抑制するビタミンCやビタミンAといった栄養を積極的に摂取しておければ、焦げにふくまれる発ガン性物質の働きを抑えられます。
